できる理由とできない理由

医療において、特に近年は「安全」が騒がれています。 けれども、一部の医療者は安全の概念を履き違えているようにも思います。 例えば、ある患者さんが外出を希望したとします。 通常意識が良い患者さんであれば、病院での生活は苦痛です。 ですので、少し…

第5回日本NP学会

とてもローカルな学会に参加しました。 学会設立当初より、わりと参加している学会なのですが、年々普通の学会らしさを増してきている様に感じます。 今年の学術集会も、とてもたくさんの方が参加されているように感じました。 どうやら、NPと呼ばれる診療看…

誤嚥性肺炎患者さんの評価について

誤嚥性肺炎という病気があります。いわゆ市中病院と言われる普通の病院では、ポピュラーな病気です。どのような病気かといいますと、まずは嚥下機能(飲み込む力)が低下しているという前提があります。 嚥下機能低下とは、飲みこんだもの(水や唾液含む)は…

プレゼンテーションと臨床実践能力の相関

よく、タイトルの事は臨床現場では、言われることです そもそも、「聞き手」か「読み手」なのか、で伝わり方は変わってくる、とドラッカーの著書には記載してありました 長い文章と短い文章では、一般的に短い文章の方が多忙な臨床現場では助かります 例えば…

インフルエンザに思う、医療者のパターン認識

この時期になると、毎年いろいろな意味でインフルエンザに悩まされます。 患者さん、医療スタッフ、患者さんを取り巻く周囲の人などでしょうか。 患者さんを取り巻く周囲の人は、例えば教師であったり、患者を管理する立場にある人であったり、両親であった…

第4回日本NP学会学術集会

2018年11月23〜24日において、日本NP学会が開催されました。 年々、盛り上がり?を見せている、この領域((診療看護師(NP))においてメインの学術集会であり、多数の演題やディスカッションがなされたようである。 ホームページをみると、抄録集がフリー…

子育てとか教育とか

子育ては、通常はじめての子供だと、「何もわからないことばかり」ということから、はじまります。 だから、普通の親は、いろんな書籍を網羅して、子供を良質な人財に育てるために、様々な本を読みます。 その結果を、噛み砕いて、子供に応用することとなり…

LikelihoodとConsequence

日本語にすると、「よく起こること」と「重大なこと」のような表現になると思います。 日本中、どこの病院でも、「安全・安全・・・・」といっていますが、実は、安全ではないことはよくあります。 例えば、とても有名なものでは、「To err is human」に代表…

他科依頼とか

病院では、他科に依頼することがしばし、というかよくあります。 特に、大病院では多いように思います。 大病院で多いということは、専門分化されているということを示唆していると思います。 専門分化とは、例えば呼吸器系の病気で呼吸器科に入院したけど、…

既卒というジャーゴン

看護師の世界には、既卒(きそつ)という言葉があります。 通常、当然のように使っています。 けれども、看護師以外の世界では、あまり聞いたことが無いように思います。 ジャーゴン(jargon)とは、仲間うちだけに通じる専門用語のことです。 手元にある、iph…

困難は分割せよ

デカルトという、哲学者が提唱された格言のようです ちなみに、ビル・ゲイツは「困難を切り分けろ」と言ったそうです(ネット情報) 医療を受ける患者さんが、高齢化するほど、複雑になってきます Geriatrics medicine(老年医学)という学問があるというこ…

記載当日の、Yahooニュースで、以下のような記事がありました https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180730-00010000-otekomachi-life おおまかな内容は、病院勤務をしている看護師が妊娠中に、胎児死亡が判明したが、無理やり働かされたという内容等でした…

医療現場におけるIT(スマートフォンとか)の活用

※ITとかICTは、「情報技術」と訳されるようです。 医療において、情報は供給過多の時代となっています。 たとえば、比較的正しい情報として、医学論文があります。 逆に、比較的正しくない情報として、ブログ等があります。 ブログ等も、記載された根拠(引…

看護師のファッション

看護師のファッションは、以前は、ナースキャップに白衣というのが定番でした。 最近は、比較的自由で、スクラブ(手術着のようなもの)等も、多くみられます。 看護師の業界は、ファッションに厳しいというのが、定番でして、特にご年配の方は、厳しい方が…

教育の効用

教育とは、分割すると、「教える」と「育む」により形成されます 語源をたどるとおそらく、教え、育むことが、教育の目的であるはずです つまり、職人にみられるように、「背中をみて覚えろ!」というのは、少し違うことに気づくはずです 本来、職人さんにお…

キャリアップセミナーに参加しての感想

看護師のキャリアパスは、非常に大きな問題だと思います 例えば、医師は、医師であるというだけで、弁護士等と並んで、社会的に高い地位を獲得しています それは、アルバイトの医師が、1回の外勤で、数万〜数十万もらうことからもわかると思います 看護師の…

以前、書いたパブリックコメント

保健師助産師看護師法第三十七条の二第二項第一号に規定する特定行為及び同項第四号に規定する特定行為研修に関する省令案(仮称)についてのパブリックコメント募集に関して 本邦において,日本版Nurse Practiitoner(NP) に関連した議論が現実味を帯びてき…

看護師のキャリアアップについて

「看護師免許は、自由へのパスポートである」 参加した、セミナーで言っていました 一般的に、看護師免許を取得すると、ほとんどの方が、病院で看護師として勤務することとなります また、ある一部の方は、保健師・助産師免許を取得します ちなみに、保健師…

看護師の会議について

大辞林のiPhoneアプリで、「会議」を検索すると ①関係者が集まり、討論・相談や決議をすること。また、その会合。 ②一定の事柄を相談し決定すための期間。 という意味のようです。 病院にも、いろいろな会議があります。 多くは、会議としての意味をなさない…

実在しない病院看護部への文句

#申し送りは時間内に行って下さい ・そもそも、時間外に申し送りの時間が設定されているのはおかしくないですか ・時間外に行うのはルール違反です ・社会人として、ルール違反です ・そもそも、時間内に仕事を終わらせる気が、無いのでしょうか ・働き方改…

准看護師システムの利点や欠点

日本には、准看護師というシステムがあります 法律上は、看護師の下という立ち位置になります けれども、普通の看護師と何ら変わりない看護業務を行っています 准看護師と看護師の違いは何でしょうか? 臨床における違いは、殆どないと思います 准看護師免許…

診療看護師が行う医学的診断

診断とは、適切な治療のために行うものです けれども、診断は一つに絞りきれずに治療を行うことが多いです リスクヘッジをとる、ということです 診断を一つに絞ってしまうと何が起きるかというと、 良くないことがたくさん起きます 例えば、診断が間違ってい…

インシデントレポート

医療の世界には、インシデント(ヒヤリハットと言われることもあります)レポートと呼ばれるものがあります このレポートの範囲は多岐にわたりますが、いわゆるミスをしたり発見したものが記載するものです 施設により、異なりますが実名で記載されるところ…

看護師が早急に着手すべき重要な課題

掌をかざして、看ることで、患者さんへ看護を提供すること? 多分それは、看護を提供するうえで、最終段階に近いとおもいます。 そもそも、臨床の看護師は、時間に追われています。 時間に追われていない看護師は、組織として時間管理ができているか、相当適…

入職時のオリエンテーション

3月〜4月は、別れと出会いの季節です。 4月になると、新たな出会いがあり、今後の人生に大きく影響を与える出会いも少なからずあります。 でも、人生に大きな影響を与えるような出会いは、自ら希求し努力しなければ、なし得ることは困難だと思います。 病院…

看護師の上司はどのように振る舞うべきか

看護師の世界は、依然として女性が中心の職業です。 元々は、看護婦と呼称されていましたが、最近は男性看護師の増加もあり、看護師と呼ばれています。 どこの職場でもそうですが、女性は男性と比較し、子供を産むという事が大きく異なります。 また、子育て…

診療看護師の個人差

同じ免許でも、個人差は生じます。 たとえば、運転免許。 同じ免許証ですが、運転が上手な人もいればわりと上手ではない人もいます。 運転が下手な人は、2つに大別できるとおもいます。 1つは、免許をとって間もない人。 2つ目は、免許をとってある程度経過…

「説明した」 =「理解した」 ではない

病院では、毎日のように病状説明が行われています。 病状説明のことを、医療界のジャーゴンで、IC(アイシー)とか、ムンテラとよんだりもします。 ICはInformed consentの略なので、日本語では「説明と同意」と一般的には訳されています。 多くは、医師が一…

たとえば、週1回の活動

当然ですが、1周間は7日間です。 1年間は、だいたい365日です。 たとえば、英会話や運動をはじめたとします。 月に1回から始めると、1年間に12回、1回1時間だとして、1年間に12時間になります。 週1回だとすると、1年間は52週間ですので、年間52時間になりま…

ボクシングにみる、ルールの重要性

2018年3月1日、ボクシングの試合がありました。 イロイロな所で、話題になっています。 そもそも、ボクシングには詳しくないのですが、階級が詳細に分けられています。 今回の試合では、バンタム級の約53.5kgが上限と決まっているようです。 けれども、海外…