第4回日本NP学会学術集会

2018年11月23〜24日において、日本NP学会が開催されました。

 

年々、盛り上がり?を見せている、この領域((診療看護師(NP))においてメインの学術集会であり、多数の演題やディスカッションがなされたようである。

 

ホームページをみると、抄録集がフリーで閲覧できるという、大変親切な学会である。

 

すこし、目を通してみると、なんともコメントしずらいものなどもあります。

けれども、演題として応募するという、気概が重要なのだと思います。

 

診療看護師(NP)における利点は、医療経営への貢献だと思っています。

 

というのも、医療経営を行っている多くの病院は、経営についての素人ですので、NPが経営についての貢献を示す事で、採用を検討しようということになります。

 

最も簡単なロジックは、医師が過去行っていた業務を、NPが代替する、というものです。

病院においての稼ぎ頭は、なんと言っても医師です(医師業務もメディカルスタッフがいなければ何もできないのですが。。)。

その、医師業務をNPにより代替可能となれば、医師の母数が減っても対応可能となります。

 

そうなると、医師に支払っている賃金の節約が可能となります。

一般の家庭でも、よく論じられている議論と全く同じ収入同じく支出をへらすというロジックです。

 

そのような観点から、演題を登録している方もいたようです。

世間へ与える影響は、コストという観点からは、インパクトが大きいと思います。

 

昨今、働き方改革で、医師の時間外残業が問題となっています。

NPがチームに入ることで、残業が減少すれば、それだけでもインパクトのあるものとなります。

 

まあ、そもそもNPの有無にかかわらず、働き方など意識していない医師が多いのですが。。

 

あと、この学会も今年で第4回となります。

抄録についてですがが、もう少し統一を図ってもよいのだと思います。

 

所属とか名前とか、それぞれバラバラですし、フォント?等も異なるものもありました。

いきなり、略語を連発している方もいらっしゃいました。

このあたりは、アクセプトを決定した方の責任となりますが、メモ帳のような抄録は少し読んでいて残念でした。

また、NPという専門科集団ではありますが、それぞれ分野は異なります。

分野が異なるということは、このような学会においては重要なポイントです。

 

たとえば、NEJMのようなメジャージャーナルですら、集中治療室(Intensive care unit)と書いていますし、ICUの専門誌でも同様です。

それほど、医療界には、ジャーゴンが氾濫しています。

 

また、聴衆に親切なスライドは、略語を初出時に断って使用したとしても、途中で忘れてしまったり、途中から聴講した場合には、わからないまま進んでしまう事を避けるため、時々説明文をいれたり、口頭で説明しています。

 

「わかっているだろう」よりは、「わかっていないかもしれない」という前提でとくに、一方的な発表等は行う事が重要なのだと思います。

 

なぜ、書き方にこだわるのかというと、一般的に論文を査読する立場になる方が言っていますが、誤字等があれば、よほど興味深い内容でない限りは、著者への信頼性を失い、読む気を失ってしまう事になりかねません。

 

そもそも、NP学会の事を知らない方々が、今回の抄録内容のような文章を拝見した場合に、どう思うか?ということをもう少し考えて、そろそろ作成しても良いような気がしています。

 

大学院を卒業しても、この程度と思われるか、否か。。

ということで、否定的な事も書いていますが、たくさん発表していただく事はとても重要な事です。

 

優秀なNPが、臨床で活躍することで、医療は健全化へ向かうと思います。

今後の、ますますの発展を願っています。