入職時のオリエンテーション

3月〜4月は、別れと出会いの季節です。

 

4月になると、新たな出会いがあり、今後の人生に大きく影響を与える出会いも少なからずあります。

でも、人生に大きな影響を与えるような出会いは、自ら希求し努力しなければ、なし得ることは困難だと思います。

 

病院の大小に関わらず、4月の1日からは通常、全員集合でオリエンテーションが行われます。

そもそも、必要なのか疑問です。

 

社会人生活の最初から、(多くの場合)つまらない話を一方的に聞かされて、5年後とかに、あのときのオリエンテーションがあったから、今がある、となる方は多分少ないのではないでしょうか。

 

よく、講師が私の講義では、寝ないように。

とか、寝てもいいけど、迷惑をかけないように。

とか、おっしゃる方がいらっしゃいます。

社会人なのだから、寝ないように、ともいわれます。

 

たしかに、よほど気合を入れていれば眠くならないのかもしれません。

筆者は、国家試験の際中にも、緊張のためか、寝ていました。

 

けれども、喋りながら寝る人は稀有だと思います。

何が言いたいのかというと、相手に喋らせるような講義も、いろんな意味で採用してもよいのだと思います。

一方的な講義ほど、効率の悪い学習方法は無いと言われています。

 

主体性を持たせる努力を、講義する側はもっと、行うべきなのだと思います。

主体性とは、問を立て、その問いを解決する能力とも、いえます。

主体があるということは、他者があるということです。

自主性とは異なります。

つまり、倫理的(なかまたちとともにある理法の事)であるということです。

 

病状説明とは、難しいことを、ド素人にでも分かるように説明することが重要なはずです。

そのような、難解な内容を分かりやすく説明する事の専門家集団が、一方的な講義を行うのは、入職時オリエンテーションとはいえ、好ましくないと思います。

 

多くの病院において、入職時オリエンテーションは、誰のために行っているのか、を内省すべきだと思います。

内省することで、次に繋げる事が大事、そして受講者の正直な意見を次年度以降に反映させる事も必要なのだと思います。