第6回NP学会学術集会

NP学会学術集会は、なんだかんだほとんど参加しています。

今年は、どの学会もそうですが、Covid-19の流行によりオンラインでの開催や、中止・延期など様々な対策が取られての開催となっています。

 

NP学会とは、そもそも日本におけるNurse practitionerを創出しようと始まった団体の、学術団体です。

 

施設によっては、Nurse practitionerとか、NPとか、いろんな呼称があるようですが、Nurse practitionerとはそもそも米国のNPの事を現時点では、そう呼んでいます。

そのため、日本NP学会が主催する、大学院養成課程を終了し、資格認定試験に合格しただけでは本来は、Nurse practitionerとは呼びません。

 

じゃあなんて呼べばよいのかといえば、現在は診療看護師(NP)と呼んでいます。

 

そもそも団体を代表とする呼称に、カッコ書きというのも、なんだか変な感じがしていますが、団体を構成する方々方の異論や反論がないので、学会員のかたはこの呼称に満足しているのだと思います。

 

そもそも、NPといわれても何のことかさっぱり分かりません。

ということで、現時点で最もしっくり来る呼称として、診療看護師が使われています。

 

そしてさらにややこしいのが、日本に診療看護師(NP)という資格は存在しません。
存在しないと言うと嘘ですが、資格認定試験があるだけです。
つまり、法的にはただの看護師プラス、特定行為ができる看護師ということになります。

 

そして、特定行為ができる看護師とは異なり、自立・自律した看護師を目指しているのが、診療看護師(NP)の方々です。

 

NP学会学術集会における、わたしの歴史を振り返ると、質がどんどん向上してきていると印象です。

 

過去にもこのブログにNP学会学術集会のことを何度か書きましたが、もっと頑張るべきだ、といった内容でした(多分)。

 

NP学会学術集会では、そもそも量を集めた解析を行っている方は皆無に等しかったのですが、最近の学術集会ではだいぶ増えてきました。

 

質的研究に関しては、個人的にその評価方法などが、正直良くわかっていないのでなんとも言えないのですが、たぶんそれなりに分析された研究が増えてきているのだと思います。

 

そして、主催者も今回からは大会長が、診療看護師(NP)となり、会の在り方ががらりと変わった気がします。

 

そもそも学術集会は何のためにあるのかといえば、構成員の質の向上や最新の研究結果の報告として用いられます。

 

診療看護師(NP)の世界では、新規性のある研究というのは、あまり期待しておらず、目指すべきは米国NPですので、米国NPが行ってきた研究の日本での妥当性検証というのがメインになります。

 

今回のDNPのセッションでもありましたが、NPのドクターコースであるDNPは、Quality indicatorや質のカイゼンなどの観点から成果を提示しますので、現在の診療看護師(NP)にとっても、参考にできる部分は沢山あるような気がしています。

 

また、オンラインでの利点も個人的には、学術集会で勉強するという観点からは、利点しか無いように感じます。

というのも、オンラインだと当然ですが、どこからでも好きなときに、好きなものを聴講できます。

 

ところが、会場の場合だとまず椅子の端っこにみんな座っているので、その人達を避けていく必要がありますし、異なるセッションを聞こうとおもっても、移動が大変ですのでとても疲れます。

 

このあたりは、学術集会に何を求めるかで、満足度が変わってくるとは思いますが、個人的にはとても満足でした。

 

スタッフの方々が、苦労してこの会を成功させるんだ、この学術集会はどうすれば面白くなるのか、など多分いろいろ考えた結果なのだと思います。

 

普通の学会学術集会と比べても、今回の学術集会は満足度が高いものとなりました。

 

関係者の方々には、お礼申し上げます。