〇〇医大の給与問題

個人的に、看護師と給与の関係は根深いと思っています。

 

というのも、看護師の多くはこの仕事だけで生計を営んでいると思います。
すなわち、給与がでないイコール生活の困窮に至る可能性があります。

 

最も、若い看護師は夜勤を行うことで、夜勤手当を含めると給与はそれほど悪くないといわれています。

けれども、年を重ねるにつれて昇給幅が小さく、夜勤もしんどくなってきます。
そのため、大学病院のような大病院で勤務する看護師の多くは、退職していきます。

 

幸いにもつらい時期を乗り越えて行けば、ほぼ自動的に師長になれます。
自動的と書きましたが、完全に自動なわけではなく、一応師長になるための研修はあります。

 

医師の場合は、最低週1回の外勤があります。

この外勤で医師の場合は稼いでいるとされています。

一方看護師の場合は、どうかと言うと外勤制度などありません。

外勤が無いということは、勤務先の病院からもらった給与そのままが自分の給与のすべてという事になります。

 

最も、看護師の外勤は規定で禁止されている場合もありますが、完全にダメというわけではなく、アルバイトを行うものもいるようです。

しかし、副業としてのアルバイトで稼いでも何の意味もありません。

もらえる給与は増えますが、それだけ税金も増えるだけです。
そのため、副業するのであれば本業以外での稼ぎを増やす必要があります。

つまり、事業所得です。

事業所得青色申告を使うと、様々な税制上の利点があります。

最も効率的かつ効果的な節税方法であると言えます。

 

なんで副業について書いたのかといえば、看護師の多くは本業のみで生計を立てている人ばかりだからです。

つまり、給与が少ない→じゃあ夜勤の回数を増やそう→夜勤が辛いけど・・→超過勤務で増やそうなどのパターンです。

 

わたしの知り合いにもいます。

夜勤明けで自分の趣味でエコーを当てて、その時間を残業請求するという強者がいました。

当然上司からは怒られますが、上司も残っている事実がある以上は給与を支払う必要がありますので、支払わざるを得ません。

そのような、一般的常識に欠けた人が集まると、病院としての損益ばかりが増えることに繋がります。

 

そもそも、病院における金食い虫のトップは人件費です。

その人件費への介入を行わない組織は、考えものです。

 

タイトルに戻りますと、〇〇医大の給与問題はYahooニュースのトップページでも話題になるほどです。

当初、ボーナスを支給しないとしていたが、結果的に何があったのかは知りませんが、1ヶ月分くらい(ナースだと20万くらい)はもらえるようになったようです。

 

この結果をどのように分析しましょう。

1つ目は、ボーナスを支給しないという前例が出来たこと。

2つ目は、ボーナスを格安で支給するという前例ができたこと。

3つ目は、組織マネジメントとして、看護師を府兵の如く扱ったこと。

4つ目は、府兵のような看護師が、大量に退職したこと。

5つ目は、400名の退職者に対し、350名の募集をしていること。

ほかにも、まだまだありそうですがこれらについて書いてみようと思います。

 

まず、ボーナス未支給問題と低額ボーナスの支給については、前提ができてしまったという点は他の病院からすれば懸念点です。

 

そもそも、病院の経営は専門家が行うべきですが、非営利組織である病院の多くは独自の路線で、救急車は断るな、救急車で来た人は前例入院なのよくわからない路線を突き進む経営者がいらっしゃいます。

これは、税金が足りないから消費税を増やしましょうというロジックと似たようなものです。

 

そんな経営者ですから、〇〇医大ではボーナス20万円なんだから、25万円でているだけでも感謝しなさいという組織が現れてもおかしくはありません。

現に赤字経営の経営者は、そのように考えていることだと思います。

 

3ー5つ目に関しては、もはや優秀な看護師は集まらないでしょう。

普通に考えて、給与は安くて、新人ばかりの病院に行こうと考える人はよほど、ものずきだと思います。

そのため、就職先として選択するとは到底思えません。

ということは、これからどんどん看護師のレベルが下がる可能性があります。

大学ですので、レベルの高い看護師が少ないのかもしれませんが、看護師のレベルが上がる要素はゼロに近い気がします。

 

一度底辺まで見た看護師達が、手を取り合って良質な成果を提示できればそれに越したことはありません。

いくら腕のよい医者がいるとはいえ、看護師が少なく、新人ばかりだとすれば医療事故も増えるでしょう。

自分だったら・・・入院したくないですね。

そして、指示を出す医者も適切に実践してもらえない看護師との間に、軋轢が生まれる可能性が高いと思います。

 

とはいえ、実際をみたわけではないので、全ては推測にすぎません。

このような病院に就職しようと思った人達がどのような人なのかは、興味があります。

 

看護師はミニドクターであるべきか

これは長年議論され続けていますが、一向に答えの見つからない看護師の七不思議の1つと言って良い問題だと思います。

 

そもそも看護師は何を目的として、看護師として働いているかという事かと思います。
勤務場所が、江戸時代であれば、腹痛の患者さんに対しては、手当てと言われる、看護師の手を患者さんにあてて腹痛を緩和させる処置は必要だったと思います。

一方、現代では看護師が手を当てて良くなるシチュエーションは、とても限定的であると思います。


けれども、看護師の方はこれこそが看護だと言いはります。

エビデンスの話をすると、私は医師になりたいわけではないといいます。
そういう議論をしているわけではないと言っても、議論は平行線です。

 

現代における薬や侵襲的処置以外で、患者さんの症状を緩和させることこそが看護だという方が、多い様に思います。

 

医療というのは、実は恣意的なもので、誰が見ても同じような事象を想起させることが必要です。
そのために、診断というものがあります。

例えば、呼吸不全の原因は様々ですが、肺炎、それもよりスペシフィックに市中肺炎、さらに肺炎球菌にる市中肺炎、さらにさらにCURB-65 でスコア2の肺炎球菌性肺炎と言われれば、大方その患者さんの状態や今すべきことが共有できます。

 

それが診断です。

 

看護にも診断があります。
看護診断というやつです。

看護診断は得意ではありません。
たぶん、医師の99%以上は、看護診断がどのように構成されているか分からないと思います。


でも、看護師は頑なに看護診断を使います。

非効果的気道浄化という看護診断名がありますが、このような看護診断であれば、人工気道であったり、喀痰喀出が困難な患者さんであることがわかります。

診断とはある事象を共有するためのものですので、このような使い方であれば、良いのだと思います。

 

何が問題かと言われれば、看護の中だけで全てを解決しようとしていることが時代錯誤のような気がします。

 

例えば、タスクシフトなどといわれる、医師の業務を看護師や他職種が代替することが最近話題となっています。
これは、看護師特定行為など、医師でなくても可能な医業の一部を医療の専門家である看護師に担ってもらうことが目的です。

けれども、過去頑なに医師の業務を行なってはならないと洗脳されてきた看護師にとっては、とてもできませんと言うことになります。

 

もちろん看護師といっても人によりますので、看護師の大多数の人の話です。

 

女子医大では、ボーナス支給ゼロ円に端を発して、400名を超える看護師の退職者がいるという噂がありました。

さすがに、看護師に同情する声もあります。

 

その一方で、大学病院のナースは何もしないとか、研修医の頃いじめられたとかいう声をよくよく耳にします。
これは、看護学生や新卒看護師であっても同様です。

 

そのような先輩たちを見てきた結果、2年目とか3年目になって、びっくりするほど偉そうな態度を取ることが当然のような振る舞いをみせます。

当然そのような看護師は、知識ゼロ以下といってよいほど知識はありません。

 

ただただ、その部署で働いてきたから、働き方を学んだだけです。

 

自分達では、何の成果も示さず、ただひたすら新人の仕事に慣れていない医師や看護師の事を罵倒してきたのだと思います。

 

そのような部署でわたしも研修を行なったことがあります。

その大学病院で最初に教わったのは、身体抑制の仕方です。


先輩はこのように教えました。

「絶対に外れないように、腕をしっかり占めて、さらに結んで、手をベッドに押さえつけた状態で、その抑制帯の先はベッドの下の手が絶対に届かないところに2重に真結びして、さらに余った紐は患者さんの手が絶対に届かないさらに遠いところに、さらに2重にして結んでください」

と言われました。

 

当然、唖然としました。

それを、彼ら彼女らは当たり前にやっているのです。

なにも考えていないのです。

 

あるのは、点滴などを事故抜去されずに、自分の勤務を終えることだけです。

論文を読めば、身体抑制で自己抜去を予防出来ないということは自明です。

 

そして師長は、その結果自己抜去がなければ、よくやっています。

自己抜去があれば、抑制どうなってたの!といったありさまです。

医療において、どこ見てんのかわかりません。

 

ですので、わたしはミニドクター的な視点は必要だと思います。

特に急性期病院では、時間の流れが早いですので、コモンディシーズにおける簡単な診断や治療の知識くらいは、看護師でも出来ることが高度化された医療において当然獲得スべきスキルであると思います。

 

看護師ができるのは、休憩室で愚痴をいうだけです。

その先のアクションに移す人はあまりいません。

アクションに移せる人は、こんな看護師にはなりませんし、看護師を辞めて違う仕事をしていたりします。

そのような優秀な看護師を看護の世界から追い出してしまうのはもったいないと思います。

 

看護師の離職率はとても高いです。

けれどもそのような環境を提供し、容認しているのは、看護師長に代表される、偉い立場の人たちです。

 

医師は日本の学府のトップ集団ですが、看護師は一般的に下位集団だと思います。

そんな新人医師に対し、何もできねーなといった、手術室などでよく聞かれる看護師の声を聞くたびに、この世界どうにかならないものかと思ってしまいます。

 

個人的には、嘆願書を書いたり、みんなで看護部長へ直談判に行ったり、組織に対してはある意味、嫌がられるようなアクションをとってきました。

 

なにかを変えるには、リスクを取らなければ出来ませんし、知識も必要です。

そして、新卒医師達をバカにするような態度をとる看護師にとって最も必要なのは、ソクラテスのいう「無知の知」です。

 

自分が知らないことを知るということです。

 

私は、みんなの前でこの言葉を言いましたが、「難しいことばかり言っても人はついてきません」といわれました。

 

この組織では救急看護師のファインプレーを、師長は随分と評価していますが、ただの経験です。

野球のイチロー選手もそうですが、普通の人がギリギリ捕れない球を、普通に捕ることの難しさは、真摯に勉强し、教育を受けてきたものにしか見えない景色だと思います。

 

だからこそ、おかしいと思う看護師同士で手を取り合い、少しの成果でもよよいので、自分たちの成果と言えるものを創造していくことが必要なのだと思います。

 

女子医大の一件でそのように思いました。
けれども、上層部の考えが変わらない限りは、絶対に同じ過ちを繰り返します。

 

抜本的に組織改革を行なったことで、良い方向性に舵がとられ、看護のトップと言われるようになってほしいと思います。

 

大学病院は、最も先進的な看護が展開されるべきだと思いますが、市中病院の方が先を行っています。

その市中病院も似たような病院が多いような気がしますので、自分達で上層部を動かすくらいの気概が必要なのだと思います。

 

わたしも、がんばります。

診療看護師間の対立構造について

診療看護師(NP)には、毎度のごとく変な人がたくさんいます。

そして、そんな人が就職先にいるととても困ります。

ボクが作り上げたから、従ってください、と。

二言目には、それです。

 

そして、最後の最後直前までいろんな情報を隠し持っています。

診療看護師の会議があったとしても、その内容は一切教えてくれない。

自分の都合の良いときだけ、講義の手伝いをしてほしいとか言ってきます。

それも、上から言われて仕方なくやっています。

そして、講義の形が決まると全て自分が作り上げたように、看護部のボスに、やっておきました、ボクが、といっています。

 

そんな変な人とは、うまくやっていけないのが人としての心理だと思います。

例えば、セミナーをやるといっても、そのボクのせいで話がまとまらず。

最終的に、直前になり自分の意見を押し通す。

そして、セミナーの結果の如何に問わず、自分のおかげで盛大に幕を閉じたといっている。

 

いい大人達なので、普通喧嘩しませんが、いろんな人と読んだ字のごとく喧嘩を起こす。

彼は見た目は男ですが、女子ともこの歳になり、(手は出しませんが)いわゆるマジ喧嘩をして、トラブルを起こしまくっている。

そして、トラブルをおこせば、あの女子が悪いんです〜といって、ボスに泣きつく。

そして、ボスを困らせているのにも気づかずに、カミナリ落としておきましたと自慢げに言っている。

 

こんなのだから、診療看護師?って馬鹿にされるのだと思います。

 

自分の名前さえ売れればそれで良いと考えているのか。

自分のアクシデントはひた隠しにして、他人のインシデントは公開してくださいと。

 

一緒に働く医師達にもその素行はバレてますけど、結局上の人達にとっては使いやすいらしいです。

それもまた、能力なんですけどね。

 

結局何が言いたいのかというと、ただの愚痴です。

愚痴なんですけど、そのような困りものは組織には必ずいて、診療看護師には

より多い気がしています。

 

多分、勉強不足なんだと思います。

真摯に臨床や研究に向かって勉強していれば、他人をコントロールしようとは

思わないはずです。

直接言うのは簡単ですが、戦略的に先を見据えて今後のNPプログラム構築が必要なのだと思います。

ボーナス支給における組織の在り方

真偽の程は定かではありませんが、東京女子医科大学病院のボーナス支給額が0円だそうです。

その結果、看護師400名以上が退職の方針となっているそうです。

 

公式の労働組合のホームページに書いてあるので、本当なのでしょう。

https://www.joidairouso.com/

 

看護師400名以上が退職との事ですが、わたしが当事者であっても同じく退職の方針を選択すると思います。

そもそも、ほんとに良い職場であれば、仮にボーナス支給が0円であったとしても、次のボーナス支給に向けてなんとか頑張ろうと思うはずです。

けれども、多くの方が退職を選択したということは、元々がギリギリの状態で勤務を続けてきた結果、なんとかつなぎとめていた糸がキレてしまったのだと思います。

 

看護師にとっては、病院を代わることはよくあることですが、正直病院を変わったからと言って、どこの組織も同じだと思います。

どこの組織も同じであれば、せめてボーナスくらい、まっとうに支給してくれる組織で働きたいものだと思います。

 

看護師は病院における最大のマジョリティです。

そして、病院で勤務する方の多くは、国家資格ホルダーの専門職集団です。

 

そして看護師は、現時点ではまだ多くの就職先があります。

しかし、他の採用人数が少ない職種に関しては、知識や技術を持っていたとしても、組織を代わることで、給与や地位の面では大きなディスアドバンテージになります。

そのため、看護師ほど気楽に退職の道を選択する事は困難であるように思います。

 

今後どうなるのかはわかりませんが、実際に看護師400人が退職した場合どうなるのでしょうか。

まず、退職金を400人分支給しなければなりません。

そうなると、多分ボーナス支給したほうが総合的には良い判断かもしれません。

 

関連病院も含めて400名だとしても、看護師がすくなくなれば選択する道は2つしかありません。

1つは、患者の受け入れを制限する。

1つは、看護師がそれぞれ、倍働く

 

どちらにしても、賢い選択とは言えません。

 

患者の受け入れを制限すれば、大学病院という医師への教育や研究面でも、大きく後退することになります。

仮に、看護師が倍働いたとしても、医療事故を量産するだけだと思います。

 

医療事故が及ぼす影響は大きく、1件大きな事故が起きれば、関係各所で何度も会議や打ち合わせ等を行う必要もありますので、時間的な浪費も増大します。

 

個人的には、この様な前例を作ってくれた大学病院の在り方は非常に興味深いです。

組織経営にとって最も大切な事は、組織の存続です。

 

組織の存続が危ぶまれるほどの決断をした結果、どのように組織を立ち直していくのかは、興味深いところであります。

 

組織経営者は、過去の医療事故やCOVID-19などを棚に上げて、マスコミの悲嘆を煽ろうと考えているのかもしれません。

たしかに、COVID-19は多くの事業を廃業に追い込み、病院においても大幅な減収をしいられました。

つまり、どの病院も同じ条件であるということです。

COVID-19の流行は組織経営においても、考えさせられました。

強い組織は、苦境の際にも柔軟に対応し利益をあげ続けるということです。

 

組織の存続に必要なのは、人材ではなく人財です。

人財を採用するに当たり、責任の対価が給与です。

つまり、ボーナス0円は、何の責任も果たしていないということと同義です。

もちろん、ボーナス支給は組織の気持ちですので、必ずしも支給する必要はありません。

けれども、強い組織であるためには、責任の対価としての給与は支払うべきであると思います。

 

責任の対価がボーナス含む給与であるならば、経営者は組織が破綻しない程度で

、どんな手をつかってでも給与を支払うべきだと思います。

もちろん、回収の見込みもないまま、高金利からの借金で給与を支払うようであれば、組織の存続は絶望的です。

例えば、高額支払い者の給与である、理事長などの職種のボーナスカットであればよいのですが、メディカルスタッフ全員となると話がかなりややこしくなります。

 

医師はそもそも大学から支払われる給与は安いので、それほど痛手で無い方もいらっしゃるでしょうが、看護師はアルバイトも困難(というか体力的にきつい)ですので、自分が所属する組織からの給与だけで生活している人のほうが多いと思います。

 

そもそも、看護師には副業で稼ぐなどの金融リテラシーが不足しているのも問題ではあるのかもしれません。

けれども、本業は本業です。

本業のことは最も詳しく知っていますし、最も給与も支払われるべきです。

 

これを前例として、他の病院もあとに続くのかは見ものです。

やはり、病院経営は経営の専門家が介入すべきであると思います。

病院には、金銭的に介入可能なムダが沢山落ちています。

COVID-19は、多くの弊害を与えましたが、リモートワークなど、新たな可能性も提示しました。

これからの時代、看護師が生き残っていくためには、まっとうな組織に所属する、そのリテラシーと金融のリテラシーは必要になってくるのだと思います。

診療看護師(NP)の利点

普段、診療看護師(NP)に対して、あまり良くない意見ばかりを書いていますが、たまには利点も書いてみようと思います。

 

そもそも、普段欠点ばかりつい書いてしまうのは、私の周りの診療看護師(NP)の出来があまりにも悪く、自分自身もその出来の悪い診療看護師(NP)に対し、つい反応してしまうからなのだと思います。

 

反応しない練習という本がありますが、とても良い本です。

この本を何度も読んで、成熟出来るよう頑張りたいものです。

 

ということで利点ですが、まず医師の代替としての役割だと思います。

特に外科系では、手術する事に全てを注いでいるといっても過言ではありませんので、手術に集中すべき事は当然です。

そもそも、外科医の利点は内科医には出来ない、人の躰にメスを入れるという特殊な能力を持っている事です。

これは、トレーニングを受けていない内科医には出来ません。

その代わり、周術期の管理などは内科医のほうが得意です。

 

この辺の、だれが管理するか問題には諸説あります。

特に集中治療室に入室する患者さんの管理を誰が行うのかということで、集中治療医が行うのか、外科医が行うのかで比較した研究は沢山あります。

一部の研究を除いて、集中治療医の利点が示されがちな研究結果となっています。

そもそも、内科医と集中治療医を同一に扱ってよいのかは少し疑問ですが、極端な話、手に腕を持たない内科医は、頭の中には膨大な過去の論文が入っており、思い出せない場合の引き出しも、外科医の比ではありません。

でなければ、内科医はいらないということになります。

 

そんな外科系の手術中の入院患者さんの補助的な管理を行うのに、診療看護師(NP)が適任であると言えます。

そもそも、診療看護師(NP)は看護師経験がありますので、ナースがどのような事で困っているのかを知っています。

比較的多いのが、どうでも良い薬の処方があります。

 

これらの、いわゆる事後処方薬については、事前に医師が指示を出し、その指示に基づき投与された薬剤になります。

もう使ってしまった薬剤ですので、本来であれば医師はその使用したという事実を認識し、処方という行為は、誰かが行えばよいのです。

しかし、処方権は医師にかありませんので、医師が行わなければならないわけです。

 

近年医療クラークをはじめ、医師の業務を代替する職業が台頭してきました。

その1つの職業として、(職業と言って良いのかわかりませんが)診療看護師(NP)です。

先に書いたように、特に事後処方と言われる、すでに使用された薬剤に関しては、これらの代行者で本来まかなえるはずです。

このような簡単な事で、看護師は残業を強いられて、ストレスを抱えています。

施設によっては、薬剤師の方が行っていたりします。

 

ある病院で診療看護師(NP)を立ち上げられた診療看護師の方は、薬剤師が処方するのはよくないと言っていました。

なんで、自分以外の他者をそこまで否定するのかは知りませんが、薬剤師は本来その様な業務を担うべきです。

 

このように、医療をもう少し俯瞰的鳥瞰的にみることで、見えてくる景色があります。つまり、適材適所でそれぞれの役割を担えばよいだけなのです。

 

例えば、臨床工学技師であれば、得意な分野にもよりますが、人工呼吸や人工心肺の設定変更を行ったりするのは、患者さんの為になります。

 

薬剤師の方も、先に述べた理由より、代行での処方等はどんどん行うべきです。

だって、疑義照会を行うくらいの知識があるのですから、医師が処方するより科学的根拠を踏まえた適切さはさておき、余程間違いの少ない処方になるはずです。

 

栄養士も同様に、患者さんの状態に合わせた食事の提供と、食事のオーダーを行うべきです。

食事は治療ともいえますが、薬剤などと異なり副作用は限りなく少ないはずです。

 

放射線技師も同様に、例えば胃チューブ留置後に腹部レントゲンのオーダーしかなく、コメントにチューブ位置確認目的、と記載されているのであれば、本来であれば気を利かせてチューブが途中でたわんでいないか、気管に沿って留置されていないかを自ら確認すべきです。

しかし、現行の法制度上は医師の指示が全てですので、このような画像の結果撮り直しということにもなります。

 

他にも沢山のメディカルスタッフが存在しますが、担当医師と情報共有を行ったうえで、代行での各種入力を行うのであれば何ら問題はなく、利点のほうが大きいような気がします。

もちろん、間違いが起きる可能性もありますが、間違いよりも利点のほうが大きいと思います。

 

となると、診療看護師(NP)は何を担うべきなのでしょうか。

これからは、国策で病院の集約化がおきると、医師の集約化となり、医師も余る時代に突入すると思われます。

さらに、AIの台頭で診断や治療方針の道筋も取って代わられます。

人間に出来ることは、AIを上手に利用することです。

 

例えば、わたしの自宅のロボット掃除機は、人の眼にみて汚れているところを飛ばして、同じところばかりを掃除しています。

実は、現在の医療はこのロボット掃除機と同じような事を行い、医療の効率化には寄与していない可能性があります。

そして、ロボット掃除機がかしこくなれば、ゴミを認識し掃除するようになります。

医療現場にも、賢いロボット掃除機のような機器はこれからどんどん入ってきます。

ロボット掃除機の例えでは、現在では効率よくゴミ掃除を行うことに診療看護師(NP)を利用するというものです。

つまり、不足している医療の穴や隙間を埋めるのが、診療看護師(NP)の現代の在り方であると思います。

 

そして、診療看護師(NP)も賢い人材となる必要があります。

これは、医療全体を鳥瞰的視座で見ることと、先を見据えた先見性に裏付けられた実践であると思います。

 

医療はまだ、非営利団体ですが、これからは競争戦略と利益の追求が必要な時代になります。

医療費は、40兆円を軽く超えていますので、日本もお金がありません。

税金ばかりを搾取するわけにもいきません。

そうなると、受診者の減少にも繋がります。

病院は、ますます収益減少となります。

 

これから先、国策として必ずそのような時代はやってきます。

そのときに、診療看護師(NP)の方々がどの様な働き方をするのか、は自分次第です。

 

その成果を、個人として、さらに飛躍した団体として提示する事で、医療現場における国家資格として新規に認められる日がやってくる可能性があります。

 

未来は突然やってはきません。

現在の積み重ねにより、未来はつくられます。

ぜひ、健全な医療の提供を担う一員として、診療看護師(NP)の方々が活躍できる日が来ることを祈念しております。

看護師長について

各部署の看護師のトップが、看護師長です。
通常その下には、主任や副師長と呼ばれる人たちがいます。

 

たいがいの師長は、何やってるのかわかりません。
もちろん、素晴らしい人も沢山います。

しかし、多くの看護師長と呼ばれる人達は、あまり賢くないです。

 

看護師の離職率は、アルバイト並とは、誇張しすぎですが、かなり高いと思います。

そもそも、1つの部署で、1つの病院で看護師になりたての頃から勤務していると言う方は、ほとんどいないのではないでしょうか。

 

そもそも、看護とは科学ですので、何故離職するのかという命題に対し、真摯に向き合うことが必要です。

真摯に向き合うとは、主にデータと向き合うということです。

そのデータと向き合うことで、色々な物事が見えてきます。

データだけでは、抽出できない事象に対しては、質的なアプローチを行います。

例えば、ある特定の職場での離職率が高い場合には、問題のある人がいるのかもしれない、といったデータから導き出された疑問を、さらに深堀りする作業になります。

 

ベイズの定理を簡単に説明すると、主観と客観の掛け算です。

サイコロを6回振って1がでる確率は1/6ですが、続けて1が5回も出た場合は、普通サイコロに細工がしてあるんじゃないか、と過去の経験より人間であれば気づきます。

それが主観になります。

頻度論者としての言い分は、統計に主観が入る事で、その数字のもつ意味を台無しにしているとも言われます。

 

例えば、架空の症例ですが、リハビリのスタッフが1人で頑張っているとします。

病院側は少ないので、募集をかけて新しいスタッフが入ってきます。

けれども、その部署のスタッフは3人連続でやめてしまいました。

確率論としてもおかしいですし、主観を持った人であれば、最初からいるリハビリスタッフに何か問題があるのではないか、と疑問を持ちます。

おそらく、その主観はただしくて、今後も同じような人材が入職してきたとしても同じ事を繰り返す可能性が高いです。

 

今回は、架空のリハビリスタッフを例に挙げましたが、看護師も同じことを繰り返しているといえます。

 

師長の特徴

ワンピースタイプの白衣になぜだか強いこだわりを持っている。

そして、割とピチピチの白衣にこだわりを持っている。

他者から見ると、ミシュランマンのようで、おかしい。

けれども、そのような師長に限って、かならず他人のファッションに厳しい。

休み希望が多いと、あからさまにキレだす。

体調不良で休むと、あからさまにキレだす。

体調不良で休むと、代わりの勤務はどこにしますか?と聞いてくる。

体調不良で休むと、お大事に・大丈夫?の一言もない(ナースなのに)。

熱があって体調不良だと伝えると、そこで休憩してて、必要なときに呼ぶから、といって休みをくれない

超過勤務が多いと、残業請求した分の修正をせっせと行う。

超過勤務が多いと、プレッシャーをやたらとかけてくる。

その結果、超過勤務請求をしないと、そのまま知らんぷり。

その結果、超過勤務請求をすると、時間外で呼び出され、仕事ぶりに問題があると、散々説教される。

説教された時間分の残響請求はもちろんできない。

病棟会という名の、全員強制参加のイベントが月に1回ある。

そのイベントは、その会議の瞬間に勤務をしているもの以外は、絶対参加しなければならず、夜勤明けの睡眠など全く配慮してくれない。

病棟会に参加しないものは、名前を公表され、翌月の勤務希望が出せなくなる。

ここまでくると、もはやおかしい。

 

昨今の働き方改革とか、全く無視。

 

なぜか、そういう人が看護師長になるんだなー。。。。。。

一体何の勉強してんだろうか、謎。

多分、マネジメントの勉強なんかしてない。

私が過去に読んだ、多分1000冊は超えるマネジメント関連の本をみると、師長が行っていることとは真逆のことしかどの本にも書いていない。

そりゃそうだと思う。

そんなマネジメントしていてううまくいくわけがない。

 

ということで、白衣の天使とか言われていますが、ブラック企業の代表です。

そして、次世代の師長は、もっとまともな人材を育てたいと思う次第です。

 

あらためて、ホントひどいですね。

看護師長って。

 

個人的には、仕事する上では、生産性さえ提示してくれればそれで良いと思います。

老害という言葉がまさしく適正で、そもそも高齢者にならないと師長になれない制度にも問題があります。

結局行き着くところは、その上の看護部長のマネジメントが良くないということになります。

 

組織のトップが良いと、その思想は必ず末端にまで伝播します。

伝播するようなアプローチを行っているから、伝播します。

そのような良い、トップは末端の看護師が困った時でも、親身になって話を聞いてくれます。

看護師は、駒の1つではありませんので、各看護師の特性や強みを活かし、世界一の看護を提供するために、日々努力することが必要です。

お願いとしては、そのやる気をへし折ることだけはやめていただきたい。

成長する機会のある若手の邪魔だけはしないでいただきたい。

そう、切に願います。

診療看護師(NP)1期生の在り方について

1期生とは、ときに困った人がいます。

逆にすごい人もいます。

 

かの有名な、自治医科大学の1期生は、すごい人が沢山いると有名です。

 

良いことで有名になることはとても良いことだと思います。

けれども、内部事情は内部にしかわからないこともあります。

 

日本版NPを養成する大学院も、もちろん1期生がいます。

その功績であったり、罪過はその勢力を弱めつつも後輩達に引き継がれていきます。

 

日本でも、非公式ではありますが、各施設で診療看護師(NP)を採用する病院が増えてきました。

その病院にも、もちろん診療看護師(NP)1期生がいます。

 

1期生の常ですが、だいたい1期生は大変です。

診療看護師(NP)って何?みたいなところから始まり、システム構築などです。

 

もちろん大変なのはわかるのですが、自分が苦労してきたものと同じ轍を踏ませようとする方がいらっしゃいます。

僕はこんなに苦労してきたんですから、あなた方も同じように苦労してください、みたいな感じです。

 

通常、先駆者は後進のために、同じ苦労はさせたくないものとして、自分が歩んできた研修プログラムを良い方向に構築していくのが仕事のはずです。

けれども、僕のときはPHSもなかった、僕が作った研修プログラムは絶対守ってください、とかよくわからない自分ルールを決める方がいらっしゃいます。

 

正直とても迷惑です。

 

あなたが苦労したのはわかりますが、次の世代に同じ苦労をさせないためにはどうすればよいのか、というのを何も考えていません。

そして、何も教えてくれません。

 

自分を超えてほしくないから、教えないのだと思います。

私は、基本自分の知っていることは全て教えます。

もちろん対象に併せて、少しずつですが、教えます。

作成したスライドも、全てあげます。

 

そんなもの、自分が何十時間かけて作ったスライドかもしれませんが、そのスライドを公表することで、後進の役に立つのであればそれで良いと思います。

そもそも、医療系の情報なんて、数ヶ月で古くなってしまいますので、作り終わった時点で過去の産物です。

 

そんなNP1期生がいる事で、うまくいかない病院があるのだとすれば、自分は世間から何を問いかけられているのかと、自問してみると良いと思います。

 

そもそも、診療看護師(NP)になろうと思ったきっかけは様々だとおもいます。

普通は、医療への貢献であったり、その中でも看護への貢献であったりするわけです。しかし、優位に立ちたい診療看護師(NP)の方々は、手技がしたいとか、医者のマネごとがしたくて診療看護師(NP)になってしまっているので、いわゆる”マウントをとる”態度に至るのだと思います。

 

こんなのでタスクシフティングとか言っている場合ではありません。

まず、チームとして機能しなければ、タスクシフティングどころではありません。

医者の仕事の代替を図るよりも手を付けるべきは、チームとしての未熟さです。

 

そんな1期生は、自分のやりたいようにならないと癇癪を起こしがちです。

そして、他のNPと問題ばかりを起こします。

子供じゃないので、議論が必要だと思います。

 

建設的な意見とは、家を建てるように、意見を言い合って、最終的に良質な家を作る事です。

けれども、話が出来ない方ですと、意見も言えませんし、良質な家も完成しません。

あるのは、その人が作りたいその人だけが住みやすい家です。

本来、診療看護師(NP)NP全員が住みやすい家造りに貢献しなければなりませんが、一人で作った家は、他者にとってはとても住みづらいものになります。

 

わたしは、その様な診療看護師(NP)にはなりたくありませんし、そういう診療看護師(NP)が増えて欲しくないです。

医師や看護師にも言えることですが、医療において先を見据えているのは、ごく一部の人だけのような気がします。

 

まさに、パレートの法則なのだと思います(組織は2割の人財により動かされるということ)。

 

胸腔ドレーンや中心静脈カテーテルばかりを入れていても、医療への貢献になるとはあまり思えません。

診療看護師(NP)がホントの意味で医療への貢献を示す日が来ることを願っています。