NP学会@成田に参加しました。
本学会は、診療看護師が中心の非常にローカルな学会です。
年々、数を重ねる毎に、だいぶ学会らしくなってきたなーと感じました。
関係者の頑張りの賜物だと思います。
ところで、普通の方はNP学会とは何?と思うはず。
そもそも、学会の名前が略語なので、ローカルな人しかわからないというのは、多分問題点だと思っています。
日本ナースプラクティショナー学会(俗称NP学会)の方が、はじめて聞いた人でもわかりやすいし、調べればNPがどのようなものなのかもわかるし、良いような気もします。
たしかに、NP学会で検索すれば、学会のホームページにたどり着くので、そこからNPとは何なのか?を調べることも可能なので、まぁ良いのかもしれませんが。
NPとは、Nurse practitionerの略で、日本語だと診療看護師と訳されています。
何をしている人なのかというと、主に米国のNPを追従し、NPの法制化を目指し、NPの根拠を示す事を目的としている団体、だと勝手に思っています。
で、米国のNPが何をしているのかというと、聞いた話では、初期研修医程度の業務をそつなくこなしているらしいです。
州によりますが処方権や開業等が認められているようです。
ちなみに給与も日本円で、年収1000万円以上が普通なのだとか、、
日本では、まだ米国NPの様な勤務を行うと、違法となります。
いわゆる、特定行為については医師の事前指示があれば、合法です。
そのため、日本でNPと名乗っている人は、法律に抵触しないように、医師の直接的指示や代行入力等で米国NPの様な勤務体制を行う事となります。
そういう人が増えるとどうなるか?
- NP反対派の医師や医療スタッフから嫌われる
- NPがいることで、助かる人が増える(医療スタッフや患者さん)
どちらかだと思います。
先を見据えている組織は、後者になると思います。
普通に考えて、病院最大のマジョリティである看護師が、自らの判断で目の前で困っている事象に対し、解決策を持つことが可能となれば、自分で思考し、アセスメントし、評価し、次の患者さんにも活かす、というサイクル構築が可能となります。
NP反対派の多い組織では、患者さんが困っていても、お医者様へお伺いを立て、その結果、現存する最良の根拠とはかけ離れていたことを行うような指示が出されたとしても、その指示を忠実に行うことが良い看護師とされるからです。
多分、そんなものです。
先を見据える能力は、医療界は乏しいのが現状です。
厚労省等の政策により、誘導されている病院が殆どです。
良い組織は、誘導される前に先読みし人員の配置等を行っています。
それが、患者さんに対して良いことだと知っているからです。
NPも看護師も(NPも看護師ですがここでは分けます)、他の医療スタッフも、組織の上層部次第で、その能力は何倍にも何十倍にもなります。
NPの話に戻ります。
NPは正直変な人が多いです(いい人もいます)。
謙虚な姿勢を持ち、自分たちは無知なのだと知ることから始めるべきです。
NP学会の抄録(学会誌も)を見ていただければわかりますが、科学的(再現性)であるということが抜け落ちているものがほとんどです。
「例えば、NPが〇〇をやった→NPは有用であった」など。
その、有用であるという根拠の明示が抜けています。
臨床系の大学院であるとはいえ、そのあたりの能力はもう少し時間を割いて教育すべきなのだと思います。
残念ながらNP学会の演題の多くは、非科学的でありその結果は臨床に応用できず、評価もされないということです(厳しい言い方ですが、未来のために)。
今後の日本版NPの活躍に期待したいです!!